MENU

定量調査とは?手法の種類や進め方をわかりやすく解説

マーケティングにおいて、データに基づいた意思決定は欠かせません。その土台となるのが定量調査です。

定量調査とは、アンケートなどを通じて収集したデータを数値化し、統計的に分析する調査手法です。「どのくらいの人が知っているか(認知率)」「何%が購入したいと思っているか(購入意向率)」など、市場の全体像を数値で把握することができます。

この記事では、定量調査の基本から、定性調査との違い、主な手法の種類、メリット・デメリット、進め方までをわかりやすく解説します。


目次

定量調査と定性調査の違い

マーケティングリサーチには大きく「定量調査」と「定性調査」の2種類があります。両者は目的やアプローチが異なり、補完関係にあります。

定量調査と定性調査の違いを比較する図。問い、目的、手法、データ、対象、特徴の6項目で対比

定量調査は「どのくらい?」を数値で明らかにし、定性調査は「なぜ?」を言葉で深掘りします。どちらが優れているということではなく、目的に応じて使い分ける、あるいは組み合わせることが大切です。


定量調査の主な手法

定量調査にはいくつかの手法があり、調査の目的やターゲット、予算に応じて選定します。代表的な6つの手法を紹介します。

定量調査の主な手法6種類。ネットリサーチ、会場調査、ホームユーステスト、郵送調査、街頭調査、来店者調査をカード形式で紹介

ネットリサーチ

調査対象者がWeb上でアンケートに回答する手法です。低コストかつ短期間で大量の回答を収集できるため、現在もっとも広く利用されています。年代や地域を絞ったセグメント調査にも対応しやすいのが特徴です。

会場調査(CLT)

あらかじめ用意した会場に調査対象者を集め、試食・試飲・広告閲覧などをしてもらったうえでアンケートを実施する手法です。実物を使ったリアルな評価がその場で得られるため、商品開発やパッケージデザインの評価によく使われます。

ホームユーステスト(HUT)

調査対象者の自宅に試作品や商品を送り、一定期間使用してもらった後にアンケートに回答してもらう手法です。日常生活の中での使用感を調査できるため、化粧品や食品、日用品などの評価に適しています。

郵送調査

アンケート用紙を郵送し、記入後に返送してもらう手法です。インターネットを利用しない高齢層や特定の地域に住む方など、ネットリサーチではカバーしにくい層に対して有効です。質問数を多めに設定しやすいというメリットもあります。

街頭調査

駅前や商業施設周辺などで通行人に対面で調査を行う手法です。即時性があり、特定のエリアやシチュエーションに絞った調査に向いています。

来店者調査

店舗や施設を訪れた方に対してその場でアンケートを実施する手法です。実際のサービス利用者からリアルな声を収集できるため、顧客満足度調査などに活用されます。


定量調査のメリットとデメリット

定量調査を適切に活用するには、強みと弱みを理解しておくことが重要です。

定量調査のメリットとデメリットを対比する図。メリット5項目とデメリット5項目を一覧表示

定量調査の最大の強みは、数値による客観的な根拠が得られることです。結果をグラフや表で可視化すれば、社内での合意形成やクライアントへの報告にも説得力が出ます。

一方で、「なぜそう思ったのか」といった深層心理の把握は苦手です。また、質問設計の段階で調査の質が大きく左右されるため、調査票の設計には十分な検討が必要です。


定量調査の進め方

定量調査は、大きく5つのステップで進めます。

定量調査の進め方5ステップ。目的の明確化、調査設計、調査実施、データ分析、報告と活用の流れを示す

STEP 1:目的の明確化では、「何を明らかにしたいのか」を具体的に定義します。ここが曖昧だと、質問設計もデータ分析もぶれてしまいます。

STEP 2:調査設計では、調査対象者(誰に聞くか)、手法(どう聞くか)、サンプル数(何人に聞くか)、質問項目を決めます。回答しやすい選択肢の設計が回収率と精度に直結します。

STEP 3:調査実施では、アンケートの配布・回収を行います。ネットリサーチなら数日、郵送調査なら数週間程度が目安です。

STEP 4:データ分析では、単純集計やクロス集計で傾向を分析し、グラフやチャートで可視化します。

STEP 5:報告・活用では、分析結果を関係者に共有し、マーケティング施策や商品改善など、具体的なアクションにつなげることが最終ゴールです。


定量調査と定性調査の組み合わせ

定量調査と定性調査はどちらか一方ではなく、組み合わせることで調査の精度と深さが大幅に向上します。代表的な2つのパターンを紹介します。

定量調査と定性調査の組み合わせパターン2種。パターン1は定性→定量、パターン2は定量→定性の流れを示す

パターン1:定性調査で仮説を立て、定量調査で検証する

まずインタビューなどの定性調査で顧客の声を聞き、仮説を構築します。その後、アンケートなどの定量調査で仮説が正しいかどうかを数値で検証するパターンです。仮説の精度が高まり、確信を持った意思決定ができるようになります。

パターン2:定量調査で傾向を把握し、定性調査で深掘りする

先にアンケートで全体の傾向を数値で把握し、「なぜこの数値になったのか」を定性調査で深掘りするパターンです。データの裏にある背景や原因を理解したうえで、より効果的な施策を設計できます。


まとめ

定量調査は、アンケートなどを通じて収集したデータを数値化し、市場の全体像や傾向を客観的に把握するための調査手法です。

ネットリサーチ・会場調査・ホームユーステストなど、目的やターゲットに応じた手法を選ぶことが重要です。また、定量調査は「なぜ」の深掘りが苦手なため、定性調査と組み合わせることで調査の精度と深さを高めることができます。

調査は実施して終わりではなく、結果を具体的な施策に落とし込むところまでがゴールです。データに基づいた意思決定の第一歩として、定量調査の基本をしっかり押さえておきましょう。


DXアップ

目次