Webマーケティング/デザインどっちか迷う人に「両方」の提案

2024年3月12日

転職しようと決めたものの、

WebマーケティングとWebデザイン、どっちがいいの？

自分に合った勉強法が分からない

と悩み、身動きが取れない方。

そんな悩みを抱えた職種未経験の方が目指す方向を決められるよう、仕事内容や必要スキルなどの面における両者の違いを解説します。
さらに、比較してもなお悩む方に向けて「どちらも学びながら目指す」という選択を体験談を交えながら提案。
勉強法についても、「独学」「有料スクール」「職業訓練」を比較した上で、特におすすめの方法を理由と共に紹介します。

未経験からの転職を目指す方が一歩踏み出せるような内容を目指したので、ぜひ参考にしてください

WebマーケティングとWebデザインの違い　仕事内容や必要スキルなど

WebマーケティングとWebデザインについて、

仕事内容
向いてる人と必要なスキル
年代別の平均年収
需要

の項目ごとに解説します。

※仕事内容について…
Web制作関連の職種に関しては職域を跨いで仕事を担当する場合もあり、
就業先により業務内容の幅に差があるのが現実です。
ここでは主な業務内容を紹介していますので、一例として参考にしてください。

Webマーケティングの仕事内容

Webマーケティングとは、「Web上で商品を売るため（継続して売り続けるため）の仕組みを作る」こと。
具体的には以下のような業務が挙げられます。

戦略の立案と策定

ターゲットを絞る、競合/市場調査、課題を洗い出し改善案を見出すなど

施策を実行する

SEOやSNS運用、広告運用などの施策の実行

データ分析

施策の効果を測定/分析し次の施策へ活かす

アクセス解析

Webサイトのアクセスを解析し、改善案を見出す

継続や再訪問のための施策

商品購入後のアフターフォローなど、既存顧客との関係を維持するための施策を考案

Webデザインの仕事内容

Webデザインとは、「WebサイトやWebコンテンツのデザインを行う」こと。
具体的には、以下のような業務が挙げられます。

Webサイト設計

クライアントの要望ヒアリング、サイトコンセプトの決定、サイトマップやワイヤーフレームの作成などにより、サイトの骨組み部分を設計

Webサイトのデザイン考案

グラフィックツールを使用しデザインをビジュアル化

コーディング/プログラミング

HTMLやCSSのコーディング、JavaScriptを用いたプログラミングなどによりサイトを形にしていく

その他Webコンテンツデザインなど

素材制作、バナー広告などのデザイン

Webマーケティング　向いてる人と必要なスキル

Webマーケティングの仕事は「0から企画する」ことや「競合・市場の調査を行う」必要もあることから、失敗をおそれず行動できる人が向いています。
また、アクセス解析ツールなどのデータを分析し改善案を見出すことが求められるため、数値に対する抵抗意識がなく、論理的に考えられることも大切です。
関係部署との協力・調整が必須な職務のため、多数の人とのやり取りの中で意見を主張したり調整したりすることが得意な人も向いています。

以上を踏まえ、必要スキルとしては以下が挙げられます。

データ分析力: アクセス解析ツールなどを用い収集したデータを分析し改善に活かす

PDCAを回す力: 「施策を実行して終わり」ではなく、実行後も改善を目指しPDCAを繰り返す

論理的思考力: 仮説から現状の課題を見出し、改善案を考える

企画力/プレゼンテーション能力: クライアントやユーザー目線の企画を考案し、説得力のあるプレゼンテーションを行う

コミュニケーション能力: 社内外の関係者と打ち合わせを重ね、協力しながら目標達成を目指す

Webデザイン　向いてる人と必要なスキル

Webデザインの仕事は、流行のデザインや新たな技術を把握する必要があります。そのため、ただデザインが好きなだけなく、常に新しいものを学んでいく向上心を持った人が向いています。
また、HTMLやCSSをひたすらコーディングする際にはもちろん、修正を繰り返す場面も多いため地道な作業への粘り強さも求められます。
「クライアントや目的のためにデザインする仕事」なので、要望や意図を正確に汲み取ることが得意な人も向いているでしょう。

以上を踏まえ、必要スキルとしては以下が挙げられます。

コーディング/ グラフィックソフトスキル: クライアントからの要望に応え、デザインとして形にするためのスキル

トレンド把握力: デザインの流行り廃りに敏感になり、サイト訪問者にも満足してもらえるサイトを構築する

スケジュール管理力: 納期調整にも対応できるようタスクを管理

コミュニケーション能力: クライアントや社内と意思疎通を図り、調整しながら制作を進める

Webマーケティング/デザイン　年代別平均年収は？

20～40代の年代別平均年収は次のとおりです。

参考データを元に比較してみると、20～40代、全ての年代においてWebマーケティングの方が平均年収が高いですね。
年代が上がるにつれ差は大きくなり、40代ではWebマーケティングの方が263万円高くなっています。

	Webマーケティング	Webデザイナー
20代	406万円	373万円
30代	625万円	404万円
40代	717万円	454万円

参考：

・マイナビAGENT『Webマーケティングの年収水準は？高年収を目指す方法と必要なスキル』

・マイナビクリエイター『Webデザイナーの平均年収は？収入をアップさせるポイントを解説』

それぞれの需要について

Webマーケティングの需要

インターネットの利用者は年々増加し、それによりインターネット広告やSNS市場、動画市場も拡大しています。
このような状況に対応が追いついていない企業も多く、Webマーケティング人材が不足しており、いわば需要過多であると言えます。
また、生成AIの登場によりWebマーケティングにおいても一部の仕事が奪われるという懸念はありますが、「ユーザーやクライアントの目線に立つこと」がまず第一に求められるWebマーケティングは、完全にはAIには代替できない職種であるのが現状です。

仮に人材不足である点を除いたとしても、AIを活用するスキルを身に付けることでより将来性が見込めると言えるでしょう。

Webデザインの需要

先程述べた通り、インターネット市場は拡大しており、それに伴いインターネット上の取引も増加することでWebデザインへの需要も増えることが予想されます。
しかし、ノーコード（コーディングを必要としない）や無料でサイトを制作できるサービスの登場により、「Webデザイン」へのハードルが低くなっているのも現実です。ある程度の知識があれば専門的なスキルが無くともWebデザインができるわけです。つまり、仕事への需要があっても「Webデザインができる人材」が多い＝ライバルが多い状態となっています。

自身が「需要のある人材」となるには、顧客の求めるデザインを形にしていくための何かしらの強み（たとえばSEO対策やコーディングスキルの熟練度、ニーズを汲み取る傾聴力など）が求められるでしょう。

比較しても決められない…迷う人へおすすめの選択肢

前章ではWebマーケティングとWebデザインの違いについて解説しました。
しかし、様々な面で比較しても決められないという方も居ると思います。執筆者もそうでした。
そもそも未経験＝その仕事を経験したことがないわけですから、実際にその職種の業務が自分に向いているかがはっきりとは分からない状態であるのも当然であると言えます。

この章では、比較してもなお悩んでいる方（特に業務内容とのマッチングを重視する未経験者）に向けて、おすすめの選択肢を理由と共に提案させていただきます！

「どっちも学びながら目指す」の提案

未経験からの転職を目指す人の内、特に業務内容とのマッチングを重視するがゆえに進むべき道を絞れない方。

そんな方におすすめの提案が、
「WebマーケティングとWebデザイン、どちらも学びながら方向性を決めていく」
です。

学び始めの時点ではどちらかに絞らず、両方学びながら最終的にどちらか一方への転職を目指す方法です。
両方学ぶ＝習得すべきものが増える分、一方を目指すより大変な面もあるのですが、それでもあえて「両方学ぶ」を提案する理由を次に解説していきます。

「どっちも学びながら目指す」をおすすめする理由（執筆者の体験談も）

両方学びながら転職を目指す方法をおすすめする理由は次のとおりです。
執筆者の体験談もぜひ参考にしてください。

新たな自身の適性に気づくことができるから: おすすめする一番の理由がこれです。
選択肢を絞らず学ぶことで、新たな自分の一面や適性に気づくチャンスを得られます。

執筆者は当初、どちらかというと「Webデザイン」職を目指して学び始めました。
しかし、実際にWebマーケティングを学んでみると、強く関心が惹かれる仕事内容だというのが分かりました。
「Webマーケティングなんて難しそう…自分には無縁だろう」と思っていたのが、意外にもとても面白かったのです！
これは、両者に共通して活かせる何らかの強みを１つでも持っている場合に、特に起こりうるように思います。

たとえば「ユーザーやクライアントの要望を汲み取りデザインを考える」というWebデザインの業務には相手への共感力や傾聴力が求められます。
これは、「ターゲットの目線に立ち、売るための戦略を考える」というWebマーケティングの業務にも必要なスキルです。

片方のみに活かせると思っていた強みがもう一方にも活かせる。両方の学習を経てそれを実感することで、当初は目指していなかった職種への適性や素質に気づくことができるかもしれません。
片方で学んだ知識やスキルをもう片方の職種に活かせるから: これも「両方学ぶ」をおすすめする大きな理由です。

たとえば、Webマーケティングにおいては、目的を明確にし、ターゲットがどういう人物でどういう悩みを抱えているのか、徹底的に考え抜きます。
それにより自社の抱えている課題を洗い出し、改善策を見出すのです。
この姿勢は、Webデザインにおいても非常に重要です。

Webマーケティングを学ぶ前、執筆者はグラフィックソフトのスキル習得に力を入れ、「目的やユーザーの目線を考える」ことについてはあまり重視していませんでした。
これまでの経験で、接客業務などの際には相手の立場に立つことを大切にしていたにも関わず、「制作」となるとその姿勢を忘れてしまっていたのです。
しかし、Webデザインにおいて良いデザインを作るには、目的を明らかにしターゲットについて考えることが大切なのだと実感しています。

あるいは、Webデザインでどういうものが制作できるのか知っていることは、Webマーケティングにおいて効果的な施策を考える上での手掛かりになります。
また、デザインの基礎はビジネス資料を作成することにも活かせるため、分かりやすい資料を用いて円滑なプレゼンテーションを行うことも可能です。

仮に、直接的には片方の知識やスキルを活かせる場面がないにしても、上流工程と下流工程、それぞれの業務について幅広く学んで得たものは、クライアントや周りの人から信頼を得る上で役立てることができるでしょう。
転職後のギャップを防げるから: 両方学びながら決めていくことで、向き/不向きを見極めた上でどちらか一方に絞っていくことができます。

それにより、「とりあえず学んだからWebマーケティング職になったものの、やっぱりデザインの方が合っていたかも」というような事態を招くリスクを下げることができます。
転職先の選択肢が広がるから: 各仕事内容について解説した際にもお伝えしましたが、Web分野の職種は就業先により職域を跨いで業務を担当することも少なくありません。

たとえば、Webデザイナーを募集しており、メインの業務はWebデザインだけれど、Webマーケティングの業務も部分的に任せることを前提にしている企業もあれば、「Web担当者」としてWebマーケティングもWebデザイン両方丸っと担当してくれる人を募集している企業もあります。

そのため、両方の業務スキルを習得することは転職先の選択肢を増やす上で有効だと言えるでしょう。

両方学びながら転職を目指す方法　各メリット・デメリット

WebマーケティングとWebデザイン、両方学びながら転職を目指す方法について、それぞれのメリット・デメリットを解説。
おすすめの方法も紹介します。

① 独学で学ぶ

1つ目は独学で学ぶ方法です。
メリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット

授業料がかからない: 有料スクールであれば必要になる授業料がかからないため、費用を抑えられる

学びたいものを自由に学べる: カリキュラムがないため、学びたいものを自由に選択し学べる

学習ノルマがない: いつまでに終わらせなければいけないという期限がないため、好きなペースで学習を進められる

デメリット

実践的なスキルの習得が難しい: 講師や現役から教えてもらう機会が無いと、実践的なスキルの習得が困難

効率的な学び方が分からない: 教材や学びたいものを自由に選べる反面、学習内容を選定し効率的に学んでいくことが難しい

目標を見失う可能性: 絶対厳守の期限がない分、学習スケジュールの管理がなあなあになりモチベーションが低下。
学習を終えられない可能性も…

② 有料スクールで学ぶ

2つ目は有料スクールで学ぶ方法です。
メリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット

教材の完成度が高い: 講師の教え方が分かりやすく、内容がとても理解しやすいため未経験者にも安心。
トレンドのツールやデザインについても学べ、時代に合った、かつ実務レベルのスキルの習得が可能

カリキュラムにより効率的に学べる: 「何を」「どれだけ」「どのように」学べば良いか自分で考えずとも、カリキュラムに従い学習を進めれば効率的に知識やスキルを習得できる

学習ペースが比較的自由: 受講期間内であれば、自身の裁量で学習を進められる。
極端な例だと、最初の1か月に一切学習できなくても、次月以降に巻き返せば良い

デメリット

費用が高額: 特に、WebマーケティングとWebデザイン2つの講座を受講するとなると、授業料が高くなる。
スクールによっては授業料のほか、教材費や入学費用などがかかる場合もある

就職への熱量はスクールにより差がある: 就職ではなくスキルの習得を目的とする受講生も居り、スクール側の就職サポートの内容も様々。
学習意欲が高くても就職活動が疎かになり、受講終了後も仕事が見つからない状態が続く可能性がある

期間内に学習を終えられないリスク: 強制的な学習ノルマがない分、モチベーションが保てず学習を終えないまま受講期間が終了してしまうことも…

③ 職業訓練で学ぶ

3つ目は職業訓練で学ぶ方法です。

職業訓練とは、求職者が就職に必要なスキルを習得するための公的な制度です。
ほとんどの場合、テキスト代を除き無料で受講できます。
有料スクールとの大きな違いは、無料である点に加え、受講生の最終目標が「就職すること」である点と言えます。
要件を満たせば雇用保険失業等給付または職業訓練受講給付金を受給しながらの受講が可能です。

制度詳細については厚生労働省のページを参照ください。
メリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット

無料で学べる: テキスト代は自己負担だが、授業料は無料。
※コースによっては機材やソフト（パソコンやAdobeのソフト）は自分で用意する必要があるため、事前確認が大切

給付金がもらえる: 要件を満たせば雇用保険失業等給付または職業訓練受講給付金を受給しながら受講が可能

就職に力を入れている: 就職支援が手厚く、効率的に学習しながら就職もしっかり目指せる

デメリット

強制的な学習ノルマ: 公的な制度であるため、期間内に定められた学習範囲を学び終える必要がある

就職活動との並行なので忙しい時期も: 受講の目的が「就職すること」であり、就職支援も充実している分、学習同様就職へも積極的な姿勢が求められる

必ず受講できるとは限らない: 申込後の選考に合格しないと受講できない。
また、事情により開講されない場合もあるなど、申込んだからといって必ず受講できるとは限らない

最もおすすめなのは職業訓練！授業料0で学べます

前章では、実践的なスキルが身につくことから有料スクールと職業訓練で学ぶ方法をおすすめしました。
では、両方学びながら転職を目指す未経験者に最もおすすめなのは、2つの内どちらなのか。
それは、職業訓練で学ぶ方法です。

理由は大きく2つあります。

理由① 授業料0で幅広く学べるから

有料スクールは授業料が高額であるとお伝えしましたが、WebマーケティングとWebデザイン両方を学ぶと仮定すると、片方だけを学ぶ場合に比べさらに授業料が高くなります。
対して、職業訓練は授業料が無料であるだけでなく、受給資格がある限り給付金を受給しながら受講することが可能です。

開講講座も幅広く、WebマーケティングとWebデザイン両方を学べるものは勿論、Web分野全体を網羅的に学べる講座も多くあり、目的に合わせ選ぶことができます。

理由② 就職支援が手厚いから

就職支援が無いスクールもある一方、職業訓練は就職支援がしっかりしており、自身も就職活動を熱心に行うことが求められます。
転職を本気で目指すのであれば、就職へのモチベーションを保つ環境の整った職業訓練をおすすめします。

※就職支援について…
職業訓練は受講生の「就職」を目的とした制度であるため、基本的にはどこも就職活動へのサポートがしっかりしていると言えます。しかし、訓練校によって取り組み方が異なる部分もあります。
申込前の質問を受け付けている訓練校もあるので、具体的な就職支援の内容が気になる方は、一度問い合わせてみるのもよいですね。

執筆者は「DXUP」の職業訓練を受講！　選んだ理由3選

WebマーケティングやWebデザインを学べる職業訓練がたくさんある中、私はDXUPに決めました！
DXUPを選んだ理由を解説します。

理由① eラーニングで受講できるから

全国から訓練への応募が可能ですし、受講中も通学の必要が一切ありません。
また、受講日時が指定されている授業（週１回のオンライン授業など）を除き、自身の好きな時間に学習することができます。

理由② 授業内容が充実しているから

DXUPで受講できるWeb系のコースにはいくつかあります。
その１つがWebマーケティングとWebデザインに加え、SNS運用やSEO記事などについても学べるコースです。
Web制作に関わる知識やスキルを幅広く、かつ実践的に学べる内容になっています。
受講期間が短い訓練校もある中、６か月という受講期間の中で、無理なく学んでいくことが可能です。

理由③ 訓練の案内ページが分かりやすかったから

DXUPの職業訓練については専用のWebページがあり、訓練詳細を確認することができます。
事前に詳しい授業内容を知ることで、どのようなスキルを身に付けることができるのか、イメージする上で大変参考になりました。
また、分かりやすいデザインのページで、「この訓練校で学べばデザインスキルがしっかり身につきそうだ！」と感じた点も、DXUPの訓練受講のきっかけです。

気になった方は、ぜひ一度案内ページをご覧になってくださいね。

DXUP職業訓練
案内ページはこちら　▶